ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)とは?重要性とつくり方も

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)とは、企業の方向性などを示す際に使われる言葉です。ミッションは企業の存在意義、ビジョンは企業の理想的な未来像、バリューは企業の価値観や信念を示します。

この記事では、ミッション・ビジョン・バリューの詳しい意味に加え、必要な理由やつくる際のポイント、実例を紹介します。これから自社の方向性を検討する方、ミッション・ビジョン・バリューを見直す方は、ぜひ参考にしてください。

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1. ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)とは? 

ミッション・ビジョン・バリューとは、企業の経営方針を示す際に使われる言葉です。3つの頭文字をとって「MVV」と略されることもあります。

ミッションは企業の存在意義、ビジョンは企業が描く理想的な未来像、バリューは企業が重視する価値観や信念を示します。それぞれ異なる目的を持っており、明確に言語化しておくと、企業の価値観を伝える際に有効です。

1-1. 企業が社会になすべき「ミッション」

ミッションは組織の存在意義を表すもので、企業がどのような目的や価値観を持っているかを示した「企業使命」とも呼べる概念です。企業が社会に向けて何を提供し、何を達成しようとしているのかを示すことで、組織の方向性を決定づけます。

以下は、ミッションの例です。

メルカリのミッション

あらゆる価値を循環させ、
あらゆる人の可能性を広げる

引用:mercari「メルカリのミッション」/https://careers.mercari.com/jp/mission-values/

ミッションは、組織の創設者や経営陣によって策定される場合が多く、組織が設立される初期段階に決められるのが一般的です。組織の方向性を決定する上で非常に重要な要素であり、組織のビジネス戦略や意思決定の基礎となります。

ミッションには社会的な意義があり、顧客や社会との信頼関係を築く上でも重要です。明確なミッションを立てることで、従業員が仕事に取り組む意義や目的が明確になり、モチベーションを高めるというメリットもあります。

ミッションと似た意味を持つ言葉として「クレド」という言葉も押さえておきましょう。クレドとは社員一人ひとりの信条や行動指針を指す言葉で、ミッションを下支えする価値観です。企業のミッションを達成するためにも、クレドを具体的に作成することが大切です。

1-2. 企業が目指す姿を表す「ビジョン」

ビジョンは、将来的な目標や目指す方向性を示すものであり、組織が達成したいと思っている理想的な状態を表します。ビジョンを掲げることは組織が長期的に成長・発展するために必要であり、組織のビジョンは成長戦略の中核をなす重要な要素です。

以下はビジョンの例です。

ソフトバンク株式会社のビジョン

「世界に最も必要とされる会社」を目指して

引用:ソフトバンク株式会社「理念・ビジョン・戦略」/https://www.softbank.jp/corp/philosophy/

ビジョンは、組織が将来に実現したい理想的な状態を表しており、組織が目指すべき方向性を示します。組織が望む将来の姿や目標を明確にすることによって、戦略的な方向性を決定できるでしょう。

ビジョンは、長期的な視野に立って策定されます。組織が抱える問題を解決するために必要な変革を促したり、ミッションに基づいた目標設定や戦略策定を行ったり、数年後・数十年後を見越してつくられます。ビジョンを明確にすることで企業の方向性が定まり、着実な成長と他社との差別化が実現するでしょう。

経営理念とは、企業が最終的に目指す理想像を明文化したものであり、ビジョンと密接に関係する重要な概念です。経営理念を策定する際には、事業内容・社会的責任・顧客ニーズ・市場環境などを踏まえた上で、企業の存在意義や目的を明確にする必要があります。経営理念をつくるだけでなく、実現するための具体的な行動計画や方針を策定し、社員や関係者に周知徹底するのも大切なことです。

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1-3. 企業の価値基準を示す「バリュー」

バリューとは組織が重視する価値観や信念を示すものであり、従業員が行動する上での指針となります。バリューをつくることで社員一人ひとりがどのようなサービスを提供するべきかが明確になるため、バリューは組織の文化や行動様式を形成する上で非常に重要な要素です。

以下は、バリューの例です。

株式会社ビズリーチのバリュー

価値あることを、正しくやろう
変わり続けるために、学び続ける
お客様の本質的課題解決
その行動で、ブレイクスルー
事業づくりは、仲間づくり

引用:株式会社ビズリーチ「ミッション・バリュー」/https://www.bizreach.co.jp/mission/

バリューは主に組織の行動指針や行動基準を定めるために用いられます。組織が重視する価値観や信念を表すことで、組織内のメンバーやステークホルダーとのコミュニケーションの基盤にもなる概念です。組織文化の形成や社会的な信頼性を高めるためにも策定しておくとよいでしょう。

一般的に、バリューは社会的な価値観や倫理観を反映するものがほとんどです。企業が「品質向上」「環境保全」「社会貢献」をバリューとして掲げた場合、組織はこれらの価値観を実現するための行動をとり、ビジネス活動を展開していくことになります。バリューが明確であれば、社員は自身の行動や考え方をバリューに合わせて調整できるため、一体感や結束力が生まれるでしょう。

2. ミッション・ビジョン・バリューが必要な理由

ビジネスを成功させるためには、企業の方向性や価値観を明確に示さなければなりません。方向性や価値観がブレてしまうと、社員の努力が無駄になったり思わぬトラブルを引き起こしたりしかねません。企業全体が一丸となって1つの方向に進むためにも、ミッション・ビジョン・バリューを決めるのは重要です。ミッション・ビジョン・バリューをあらかじめ決めておくことで組織に一体感が生まれ、意思決定が効率化するというメリットもあります。

企業が参入するジャンルによっては、他社に負けないためにもスピード勝負になる場面も多くあるでしょう。企業の方向性を決めるための意思決定が遅れると、多大な損失を生み出してしまいます。なるべく無駄な意思決定を排除して、高い労働生産性とスピード感を持って事業を進めていくためにも、ミッション・ビジョン・バリューの策定は大切です。

2-1. つくるタイミングは創業時がベスト?

ミッション・ビジョン・バリューをつくるタイミングは創業時がベストです。企業の目指す方向性を事前に決めておくと、よりスピーディーに成長させられるでしょう。

なお、一度決めたミッション・ビジョン・バリューは、後から変更することも可能です。頻繁に変えるのは望ましくないものの、企業のトップが変わって経営方針が変わるタイミングや、社会の変化などに合わせて再検討することは必要です。変化の激しい現代においては、時代に合わせて柔軟に対応できるかどうかが長期的に成長するためのポイントになります。

3. ミッション・ビジョン・バリューのつくり方

企業の方向性を考えるときは、ミッション・ビジョン・バリューの順でつくることをおすすめします。それぞれをつくる際のポイントは以下の通りです。

ミッション
ミッションをつくる際は、企業の存在意義や、社会に対してどのような提供価値があるのか深く検討することが大切です。社長が1人で決めるのではなく、経営陣や社員の意見も取り入れながら考えていくとよいでしょう。

ビジョン
ビジョンの策定は、数年単位で達成したいことを洗い出すことからはじまります。「ミッションを達成するためには具体的に何ができるか」を深く検討していくと、明確なビジョンが見えてきます。企業ビジョンを考える際は、目標を数値化するのも効果的です。分かりやすいビジョンだと社員にも浸透しやすく、方向性のズレが生じるのを防ぐことにもつながります。

バリュー
バリューを考える際は、なるべく現場に近い目線を持つ必要があります。ビジョンを成し遂げるための方法や考え方を、より具体的に言語化してみましょう。バリューは多くても5個程度におさめておくのが無難です。現場の従業員が常に頭に入れておけるように、シンプルな文言でまとめることも大切です。

上記を参考にしながら、企業の目指すべき方向性がはっきりと分かるようなミッション・ビジョン・バリューをつくってみましょう。

4. ミッション・ビジョン・バリューを策定する際のポイント

ミッション・ビジョン・バリューを策定する際は、内容を吟味することが大切です。それぞれにつながりがあり矛盾のない内容となっているか、ミッションを達成するためのビジョン、ビジョンを達成するためのバリューとなっているか確認してみましょう。

ミッション・ビジョン・バリューはつくるだけでは意味がありません。経営者から現場の従業員まで、一人ひとりに浸透させてはじめて意味をなすものです。3つの概念を策定した際には、企業全体に浸透させるための工夫をすることも大切です。人事評価制度を見直したり、採用活動の段階から企業理念を掲げたりして、より多くの人に企業文化を理解してもらうための工夫が必要になります。

一部の経営陣のみで企業の方向性を決定づけると、従業員からの反感を買いかねない点も頭に入れておきましょう。特にバリューのような現場の行動や考え方に近い概念は、従業員の意見も反映することが大切です。企業の利益だけを考えるのではなく、現場の従業員がやりがいを持って働けるような価値観を策定しましょう。

まとめ

ミッション・ビジョン・バリューには、組織の方向性や価値観を企業内外に発信する役割があります。社内に浸透させることで、組織に一体感が生まれ、スピーディーな意思決定につなげられるでしょう。

ミッション・ビジョン・バリューは創業時につくるのがベストです。また、既存のものが事業にそぐわないと感じた際は、再検討することも必要です。つくる際は、ミッション・ビジョン・バリューの順で策定し、それぞれ矛盾がなく一貫性のある内容となっているか確認しましょう。

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