自社の理念と価値を魅せる「企業ロゴマーク」のポイント
事業戦略の変化に伴い
より求める人財象を再定義した
採用ブランディング
カンコー24卒採用ブランディング
菅公学生服株式会社 様 [IDA岡山]
オルバヘルスケアホールディングス株式会社 様 [IDA岡山]
オルバヘルスケアホールディングス株式会社様は、地域の医療と介護を支える社員1,600名を超える上場企業です。岡山に本社を構え、全国に広がるネットワークにより、医療機材事業、SPD事業、介護用品事業など総合的なサービスを提供しています。
100周年をきっかけに、グループ7社の選抜メンバーを集め、社名変更とともにインナー・企業ブランディングを実施しました。ブランドステートメントの作成をワークショップ形式で実施し、コンセプトをブランドイメージやタグライン、ブランドツール類へ落とし込んでいきました。理念浸透活動も具体化し、浸透活動フェーズに移行しています。
歴史の異なる7つの会社が「ひとつ」になったプロジェクトをご紹介します。
気の抜けない医療・介護現場は、日々のプレッシャーで時に自分の存在価値を見失うことがあります。そのために「社員のやりがい、モチベーションの向上」に取り組む必要がありました。また、成長の過程で様々な会社をM&Aしてきたため「歴史や社風が異なる会社をグループとして束ねる」難しさがありました。
そこで、各社より幹部を招集し変革チームを結成しました。最初のミーティングを行なったのは2020年1月のことです。先述の2つの背景について、変革チームの皆様とプロジェクトの目標を決めました。オルバグループのグループ理念である社員憲章を用いて共有することで、3年後には、「一人ひとりが、グループ理念を軸に判断し、生き生きと働いている状態」を目指すという目標です。
社内外の調査と、外部環境・内部環境の分析を行い、先述の2つの課題が明確になりました。変革チームのメンバーが前島社長へヒアリングを行い、グループ理念に込められた意味や熱量を共有することで、各社独自のカルチャーとグループ理念をすりあわせ、理念浸透への土台を作ることができました。それを基に、変革チームの皆様が同じテーブルで危機感を共有し、グループとして「ひとつになる」メリットを描きました。その後、「つなぐ、人と未来。」というタグラインやブランドビジョンを作成し、全社員に向けてキックオフを行いました。
社内への浸透活動は、大きく2つの構造で行いました。
1つ目はグループ全体で「連携」して行う、いわばトップダウン的に活動するものです。グループ全体で「連携」しておこなった例としてブランド・ビジョンを可視化し、動画やツールに展開しました。
ブランドステートメントを体現するために、ブランドステートメントムービー、ブランドロゴマーク、フライングロゴ、ブランドガイドライン、コーポレートサイト、会社案内、プレゼン資料フォーマット、ポスター、広告、デジタルサイネージ、採用説明会ブースなど、さまざまなツールを制作していきました。また、100周年記念を彩る記念誌、周年記念Webサイト、歴史ムービーなども制作しました。
2つ目の浸透活動が、各社独自の取り組みで細部まで浸透させるボトムアップ的な活動です。
例として、グループ理念を3択クイズにしたり、クレドカードを使用したチーム会議では、毎日の行動と照らし合わせてミーティングをしています。また、評価制度にグループ理念を組み入れたほか、新人研修や管理者研修においてグループ理念をテーマにした講義を行ったり、選抜された社員の方が浸透活動の成果を発表し、優秀な取り組みを表彰する機会も作るなど、一人ひとりの働く環境に合わせて、理念の周知徹底を行っています。
社内報に掲載されているグループ理念をテーマにした4コマ漫画も浸透活動の一つです。漫画のストーリーも、変革メンバーが作成したものです。社員の皆様にも親しみやすいと好評で、グループ理念の浸透に一役買っています。この社内報は社員のご自宅に郵送され、このインナーブランディングはご家族との話題にも上がる取り組みに発展しています。
理念浸透をはかる定期アンケートも実施しました。アンケート結果から、各自が課題を抽出しモチベーションを高めていることや、理念共有により皆が同じ尺度で考えていくベースが出来たこと、契約社員・パートの方への浸透成果も確認できました。
図1は「社員の仕事に対するモチベーション」に関する調査結果です。浸透活動「前」の、仕事をし続けることに魅力を「とても感じる」と「感じる」の合計が31%だったのに対し、浸透活動「後」は、36%の5ポイントUPになりました。人数にすると78名もの心を動かすことができました。
図2は「グループ理念を軸に判断できているか?」に関する調査結果です。浸透活動「前」は「よくあった・たまにあった」の合計が44%だったのに対し、浸透活動「後」は69%の25ポイントUPで263名増えています。
結果、グループ理念を基に意思決定する機会が大きく増えていることがわかります。
今、歴史の違う7つの会社が、グループ理念のもとで「ひとつ」になって成果を上げ続けています。
コロナ禍で、医療・介護業界が大変な状況におかれる中、このインナーブランディングによって、新たなコミュニケーションが生まれ連帯感が高まったことが成果の一因になっています。
2022年11月12日(土)に行われたブランド・マネージャー認定協会主催の第10回公開シンポジウムにて、弊社で手がけたオルバヘルスケアHD様のインターナルブランディングが優秀賞を受賞しました。
多くの方にIDAとオルバグループ様の取り組みを知っていただく機会となりましたことを感謝申し上げます。
Summary
100周年をきっかけに、“心をひとつにする企業体を構築する”プロジェクトとしてスタートしたインナー・企業ブランディング。グループ7社のメンバーが綿密な打ち合わせを繰り返しながらプロジェクトを進めていく中で、自社についてやグループ会社について深く話し合う機会が多く、「良いきっかけになった」というコメントをいただきました。インナー・企業ブランディングとしてブランドステートメントなど、ブランドの根幹となる考え方を明文化・イメージ化することができましたので、計画した理念浸透を実行していくフェーズになります。さらなるブランド力の向上、グループの発展を目指して止まること無く前進しています。
Project Member
クリエイティブディレクター | Kumiko Takeuchi(岡山) |
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デザイナー | Satomi Kurokawa(岡山)/ Kansuke Yukawa(大阪) |
デザインコンサルタント | Sho Yamada(岡山)/ Junya Nishie(岡山) |
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